世の中の問題をどう気づかせるかという問題意識にたって、「自分という人間をどう軽く みせるか。」ということで自分の名前をカタカナで表記し、「言葉は軽いほうがよく飛ぶ。」ということで軽い言葉を使って企画を次々に打ち出してきたハッタ ケンタローさん。何とも世の中の枠に嵌らない経歴の持ち主ですが、現在は、環境エンタメ・デザイン&プロデューサーとのことです。
話された内容をうまく伝えきれませんが、循環研通信No.24というところにハッタさんのセミナー記録があり、PARCで話された内容と似ていますので、参照してください。
もともとは、専門商社の営業だったが、1997年の山一證券の廃業を機に会社だけでは生きていけないと考えだした。1998年にマッキントッシュパ ソコンとプリンタを手に入れ、合コンのときに相手に配るための名刺をデザインして作るという仕事を始めた。その後引越しの案内を作ったり、1999年には 合同ハイキングなども手がけた。
2001年の9・11のときは入院をしており、このころから会社を辞めることを考え始めた。10月23日には半年だけの社会実験として渋谷の11店舗でアースデーマネーが始まり、この運動に参加した。2002年7月には会社を辞めた。
都市と農村の交流ができないかと考え、最初は富士山のゴミ拾いに取り組んだ。渋谷でゴミ拾いをした人にアースデーマネーを渡し、これがないと富士山 のゴミ拾いに参加できないようにした。若い男女が富士山行きのバスに乗り、樹海でゴミ拾いをする。こうした取り組みはアースデーマネーという地域通貨が あったからできたものだ。こうしたことで地域通貨に嵌まってしまった。
渋谷川をきれいにするNPOでは、「渋谷川を春の小川に」ということで取り組んだ。
会社からホームページデザインの仕事をもらいながら活動している。
打ち水大作戦(たぶんここ)や100万人のキャンドルナイト、トージバ、種まき大作戦 、土と平和の祭典などを手がけてきた。
人間の活動には、仕事と私事、家事(イエゴト)、出事(デゴト)という4つの「事」がある。家事というのは、家庭内のことだが、親戚とのつきあいなども含まれる。出事というのは地域のこと。これらを意識して管理していく必要がある。
Aさん、Bさん、Cさん、Dさんが祭りをしようとした時に、Dさんが酒屋なら、他にもっと安い酒屋が外にあってもDさんに頼むだろう。こうした共同体で助け合うことが新しい仕事の作り方ではないかと考えている。自分が社会に対して持ち出していかないと駄目。
自給という字は、自+糸+合となっており、ネットワークが含まれる。いろいろなところで、助け合う共同体ができつつあるのではないだろうか。
現在は、都会にしか住めない高齢者など、福祉をどうやって軽く飛ばすかを考えている。