近くで教科書の展示会があったので、気になっていた来年度から新しく始まる道徳の教科書を見てきました。

1時間半程度の時間しかなく、8社6学年の教科書を簡単に眺めただけですが、気が付いた点を書きます。
教育出版は、5年生の下町ボブスレーの題材で安倍首相の写真が登場します。私の見た限り、他社も含め安倍首相の写真はこの1枚だけでした。その他、2年生で「国旗・国家を大切にする」というページが裏表紙をめくったところにあります。これほど正面から取り上げたページは他社にはなかったと思います。
吉田松陰のことを光文書院が6年生で取り上げています。確か誠実な人という題材だったと思います。また、新渡戸稲造のことは教育出版が6年生で平和を求めてという題材、廣済堂あかつきも6年生で真の国際人として紹介しています。他にも学研が5年生で取り上げています。吉田松陰の侵略思想や新渡戸稲造の朝鮮蔑視などは視座に入ってきません。
廣済堂あかつきには、5年生で権利と義務を両手に掲げた図がありました。義務を果たさなければ権利はないとまでは書かれていなかったと思いますが、気になるところです。
光村図書は、5年生で子どもの権利条約、6年生で世界人権宣言を紹介しており、細部まで確認していませんが、好感を持ちました。
おそらく全社そうだったと思いますが、オリンピック・パラリンピック、もしくはそれに向かって努力する選手が目につきました。今のオリンピック自体への疑問はなさそうでした。
教材の範囲でしか考えない子どもが育つのではないか、教師の考えを予想して同じように考える子どもが増えるのではないかと危惧します。
各社道徳教科書サイトへのリンク
教育出版
廣済堂あかつき
学研
光文書院
光村図書
東京書籍
日本文教出版
学校図書
小学校の道徳教科書を見てきました。